黒川能の心 王祇祭

鎮守である春日神社の年4回の例祭に、神事として黒川能が奉納されますが、中でも天地凍てつく旧正月に行われる「王祇祭」(おうぎさい)は最も重要なお祭りとなっています。

2月1日の未明、春日神社の神霊が宿る王祇様を上座、下座それぞれの民家(当屋)にお迎えします。座衆一堂に会しての座狩(総点呼)があり、振る舞いが行われた後、夕刻から幼児が勤める「大地踏」で黒川能は始まり、式三番、続いて能5番、狂言4番が夜を徹して演じられます。

翌2日には、ご神体が春日神社に還り、神前で両座が脇能を一番ずつ演じ、その後大地踏、式三番が両座立ち会いの形で行われます。祭りは、春日神社境内の階段をご神体を手に駆け上る「尋常事」(競争事)など様々な神事を織り込みながら、すべてが終了するのは夕刻に及びます。ご神体の衣布は翌年の当屋に授けられ、また1年をかけて準備に入ります。

王祇祭と黒川能は、お互いに命を与えあい支え合っています。そして黒川の人びとの生活サイクルは、王祇祭を中心にめぐっています。祭りと能と生活が一体となった村、それが黒川であり、黒川能の里です。

スポット情報

黒川能_王祇祭

黒川能_王祇祭