鶴岡の春の温泉地めぐり

山形県は、日本で最も「国民保養温泉地」が多い温泉王国。その中でも、鶴岡市には4つの魅力あふれる温泉地が点在しています。
春の花々が彩る季節、海の絶景や山里の恵みに包まれながら、心と体が癒される温泉の春旅をお楽しみください。

湯野浜温泉 ── 海と夕陽に包まれる温泉郷

開湯から1000年の歴史をもつ湯野浜温泉。広がる砂浜と日本海に沈む夕陽を眺め、温泉で癒される時間は、まさに至福の時間です。海辺の温泉ならではの魅力はグルメにもあります。
注目は、庄内沖の深海で水揚げされるブランド蟹「天喜紅蟹（てんぎのべにかに）」。禁漁期間（2～3月）が明ける4月以降、湯野浜温泉の旅館やホテルでは、このベニズワイガニを使ったオリジナル料理が提供され、美食と温泉の両方を堪能できます。

あつみ温泉 ── 清流と花に包まれるやさしい湯

清らかな温海川沿いに広がるあつみ温泉は、やわらかな泉質と自然に心癒される風情ある温泉地です。春には川沿いに咲く桜や「温海川かたくり園」のかたくりの花が訪れる人を楽しませてくれます。さらに、庄内地方で唯一の「あつみ温泉ばら園」は6月から10月にかけて見頃を迎え、バラと温泉街の景色が織りなす“隠れた名所”として人気です。

湯田川温泉 ── 山里の恵みとともに味わう春

素朴で落ち着いた雰囲気が魅力の湯田川温泉。春の訪れとともに注目を集めるのが、３月末に満開となる梅林公園の梅、そして地元特産の「孟宗筍（もうそうだけ）」です。5月中旬に旬を迎えるこのタケノコは、やわらかく香り高いことで知られ、流通量もごくわずか。
各旅館では、孟宗筍をふんだんに使った季節限定の料理が味わえます。中でも、味噌と酒粕で煮込んだ郷土料理「孟宗汁」は、春の風物詩として親しまれています。

由良温泉 ── 絶景と日本海の恵み

「日本の渚100選」や「日本の水浴場88選」にも選ばれた美しい海岸線を持つ由良温泉。朱塗りの橋が架かる白山島と、日本海に沈む夕陽が織りなす景色は、まさに絶景のひと言です。
由良温泉の旅館ホテルでは、由良漁港で水揚げされる新鮮な魚介をふんだんに使った料理が楽しめるのも魅力のひとつです。
さらに、春からオープンする「由良海洋釣堀」では、地元の魚を放流した釣り体験が可能で、ファミリーにも人気です。ふらりと訪れた人も気軽に釣りを楽しめます。（※営業は土・日・祝日が中心）